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2008.02

 
にごりすむこと、定めなければ

池の水 人の心に似たりけり
にごりすむこと 定めなければ

法然上人の御歌です。

私たちは、生身の肉体をもってこの世にあり、
さまざまな環境の変化に巻き込まれながら生きています。
清らかな心を保つことの、いかに難しいことでしょう。
雨の日も、風の強い日もあり、
暑さ寒さが厳しいときもあって、お天気が思うままにならないように、
心の天気模様も、なかなか思うようには参りません。
明るく、晴れ渡るような心持ちでいたいのは誰しもでしょうが、
いくら頭で望んでも、心はなかなか応じてくれません。
それが現実です。
たよりにならぬわが身わが心だからこそ、
人は限りなきもの、無量なるもの、超越せるものを求めます。


  ○今月の掲示伝道
仏のみ光は、澄んだ水も、濁った水も、常に照らしておられます。
浄土の教えの素晴らしいところは、「心の濁りを清めよ」とは説かずに、
「心は、澄むこともあれば濁ることがある。その身そのままにお念仏を称えなさい」
と説くところです。
お念仏を称えていれば、み光の包摂にもれることはありません。

池の水のごとく変化するわが心を眺めつつ、
お念仏をとなえましょう。
阿弥陀仏のお御足に触れておりましょう。
無量なる光と、覚醒の高みに思いを寄せながら―。