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2008.04

 
釈尊のご誕生

もし仏教が地球上に広まらなかったならば、人類のもつ豊かさは確実に半減したことでしょう。
意識の深みに分け入ろうとする試みも、人間の真の成長についてのヴィジョンも、たいそう貧しいものに留まったでありましょう。
もちろん、多様な仏教文化も生まれなかったはずです。今日の私たちが抱く、平和を希求する心もまた、仏教精神によって明確な基盤を与えられています。
チベットの問題に関心が向くのも、私たちが同じ仏教徒である、という連帯感によるものです。

これらすべては、2500年前の釈尊のご誕生にその源流を発します。
「あなた方は、深く眠ったままである。
人生の苦しみは、それゆえのもの。
目を覚ましなさい。」
こう呼びかけて下さった彼のお方─
そのご誕生をお祝いするのが灌仏会(花まつり)です。

当庵の法要の表白には、次のような主旨の文を読み上げ、読経・お念仏を勤めました。

「…たまたま本師釈迦牟尼仏、世に出で給い、
俗世の王となることを取らずして、
無上菩提を証して三界を引導する大導師となり給う。
今季節は春、釈迦牟尼仏降誕の時にあり、
この思議すべからざる因縁に感謝の心を捧げ、
讃仏の儀、念仏一会をもっていささかわれらが誠信を表す。」