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2013.04

 
三学(サンガク)ノススメ

「三学(さんがく)」は、仏教の基本です。
浄土宗を開かれた法然上人は、
「ここにわがごときは、三学の器(うつわ)ものにあらず。(三学を修められるような器ではない)」として三学を捨てて(あるいは超えて)念仏ひとすじの道を選ばれました。「往生を目的とするのであれば、三学はいらぬ」これが浄土宗の立場です。

では、私たちの目的であるこの「往生」とは何か。それをしっかり理解したいと思うのです。
そのためには、少し逆を行くようではありますが、仏教の基本である「三学」つまり「戒(かい)・定(じょう)・慧(え)」について知り、これを実践してみましょう。(基本を踏まえつつ、現代風にアレンジしました。)

戒=清らかな生活

  1. まずは掃除。
    使わないものは処分、リサイクルへ回しましょう。簡素な生活イコール清らかな生活です。身の回りの物は、私たちの心に直結しています。掃除をしたり物を整理することによって、心をシンプルに保つことができるのです。

  2. 他人の立場や考え方、感じ方を尊重する。
    他人を傷つけると、相手にイヤな思いをさせるばかりでなく自分にも後悔の念が残ります。もちろん、自分自身も不用意に傷つかぬように気をつけましょう。自分の口から出る言葉には特に注意。言うべきでないことを言わない。言うべきことは言う。ジョークや軽口を楽しむのも良いですが、ほどほどにしましょう。

  3. ◯◯中毒にならない。
    パソコン、携帯、お酒、テレビ…ほどほどにしましょう。心を乱すもとになります。

定=心の安定

  1. 仏さまに手を合わせる。
    仏像、仏画、あるいはその写真などに手を合わせる習慣をつけましょう。ネットからダウンロードしたお気に入りの仏像写真をプリントして、手を合わせている人もいます。心が移らぬよう一体(ないし三尊)の仏さまに限りましょう。

  2. 一心に集中する時間をもつ。
    静座、念仏、写経、聖典読誦など。趣味の時間に精神集中するのも良いですが、多少なりとも仏教に関連した時間をもつことをお奨めします。短時間でも良いのです。日々継続することが大切。

慧=静かな心から生まれる智慧

個人的な気づきです。懸案だった問題に答えが得られた、あるものごとが別の角度から見えてきた、気づかなかった自分の心に気づいた、など。
  1. 直観を大切にする。

  2. これまでの「自分」という枠を超えてみる。
という方向に関係してきます。

  • 清らかな生活、簡素な生活(戒)の中に、心の安定(定)が得られる。
  • 心の安定の中から洞察(慧)が生まれる。

わずか二行、これが仏道の基本です。
これらを心がけるだけで、私たちの人生、私たちの日々の生活は飛躍的に改善されるはずです。

難しい本を読む必要はありません。まずはお掃除から始めましょう。◆