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2014.02

 
生きた宗教は花の如し

寺にはたくさんの仕事があります。
お花を活けるのもその一つ。林海庵では信徒さんの助けを借りながら、本堂はじめ数カ所にお花を飾っています。
花の命は短くて―数日のはかない色ではありますが、一方では大きな力をもっています。花弁を広げて芳香を放ち、色彩を輝かせます。ながめる人の心にその存在を映します。はるかに離れたところから虫たちを引き寄せ、やがては種を宿して次の生命を広げ、この地球に美を添えてゆきます。
鋼(はがね)の花ばさみは古い花を一瞬にして切り取りますが、花の持つ力は具えておりません。
生きた宗教もまた花の如し。その香り、その輝き、その力は忘れ去られることはありません。古い歴史をもつ宗教も、今日この時に新鮮な香りを放ち得るのです。
もし皆さんが生きた宗教に触れることができたなら、それはこの上ない体験となるでしょう。

無上甚深微妙の法は、百千万劫にも遭い遇うこと難し

無上―この上なく、甚だ深く微妙であるとは、経文の難解さを言っているのではありません。
生きた宗教、生きた仏教の心とは、鮮やかなる花の如く貴し、という意味でありましょう。◆