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Q&A 25

質問25

仏事一般
うちは浄土宗で、阿弥陀さまを祀った仏壇があります。家内の実家は日蓮宗。先般家内の母が亡くなり、一人っ子の家内は亡母を含む実家の先祖の位牌をもって帰ってきました。うちにある浄土宗の仏壇に祀っても構わないでしょうか?
〈回答 25〉 〈質問 23〉のお仏壇の置き方に関連するご質問ですね。
宗派の違いについては、一般の方々よりもわれわれ僧侶の方がこだわりが強いと思います。たとえば、日蓮宗を開かれた日蓮聖人は、「念仏無間(念仏をとなえる者は無間地獄に落ちる)」といって浄土教を強く批判しました。またそれによって、念仏の信者たちから激しい迫害を受けられました。さまざまな背景のあることですが、自宗の正当性を主張するということは、他宗を批判することにつながります——いずれの宗派でも同じことです。そして、それぞれの宗派の中で仏教を学んできたわれわれ僧侶たちは、多かれ少なかれ、その宗派の枠の中から仏教全体を眺めることになります。
さて、位牌の話です。もしあなたご自身が了解されるのであれば、奥様のご実家の位牌(日蓮宗)をお祀りされても構わないと思います。それがもっとも現実的であり、しかも奥様のお気持ちを尊重することにもなるでしょう。
その一方、私が心配することは、例えばこういうことです。
  1. 奥様のお母さまのご法事をご自宅ですることになり、日蓮宗のご住職がみえることになった。お仏壇のご本尊、阿弥陀さまを前に、日蓮宗のお勤めをしていただくことになる。
  2. 奥様のご親戚の中に日蓮宗の強い信仰をお持ちの方がいらして、お宅にお参りにみえることになった。阿弥陀さまをお祀りしてある仏壇に、お参りしていただくことになる。
どちらの場合も、ご住職やご親戚の了解があれば構わないことですが、なかなか微妙な問題だと思います。(ご住職やご親戚の信仰心を傷つけることもあり得ます。)
ですから、ご一緒にお祀りされて結構なのですが、こうしたこともふまえたうえでお決めになって下さい。