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Q&A 34

質問34

浄土宗
夫の実家は浄土宗で、うちにも浄土宗の仏壇を置きました。夫の亡き祖父は、お不動様を熱心に信仰しており、うちでも不動明王の絵を仏壇の上方の壁にかけてお祀りしています。阿弥陀如来の上に不動明王を祀っても構わないのでしょうか?
〈回答 34〉 ご承知のように浄土宗では阿弥陀如来を本尊とし、お念仏をおとなえすること、つまり阿弥陀如来のお名前をお呼びすることをもっとも大切にしています。お念仏の中に仏教のすべての功徳が集約されている、という教えです。ですからお祀りの中心は阿弥陀如来、ということになります。
しかしまた、「阿弥陀如来の上に不動明王をお祀りしてはいけない」ということもありません。私の知っているあるお寺(浄土宗)では、本堂内の阿弥陀如来像の上に、薬師如来のお像が祀ってあります。このあたりは信仰の問題、あるいは家や地域の歴史の問題とも言えます。つまり、そこに古くから受け継がれてきた人々の信仰の気持ちが現在の形になって現われているものだから、杓子定規に教義を当てはめて考える必要はない、ということです。
というと、かえって迷ってしまわれるかもしれませんね。あなたご自身はどう感じられますか? もし、お仏壇にお向かいになって、自分自身が落ち着いた静かな気持ちになれない、あるいは不動明王を上に置くことで気にかかることがある、というようなことであれば、私としては「それならばお移しになっては?」とアドバイスいたします。それはまた、浄土宗の教えにかなったことでもあります。
逆に、気にかかることはあまりないが、浄土宗の教義と合わないのではないかと心配だ、というお気持ちでしたら、「無理はなさらずに今のままで結構です」と逆のアドバイスをすると思います。
矛盾すると思われるかもしれませんが、こう申し上げるのは、お仏壇の前で手を合わせる時間は、忙しい日常生活の中で静かな気持ちを持つことできるとても大事な時間だからです。ですから、「手を合わせたときのご自分の感じ」... それをいちばん大切にしてお決めになることです。お仏壇の前で、短い時間であっても穏やかな気持ちになることができれば、これにまさることはありません。