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Q&A 35

質問35

浄土宗
わが家の宗派は浄土宗ですが、ふだん我流で「般若心経」をよんでいます。できれば、きちんとしたかたちで仏壇に手を合わせたいと思っています。浄土宗にのっとってしたほうがよいのか、「般若心経」をお上げしてもよいのか、教えていただけますでしょうか?
〈回答 35〉 「我流で」とおっしゃいますが、『般若心経』をあげておられる由、尊いことだと思います。
せっかくお尋ね下さったので、浄土宗の作法(おつとめ)のことについて書きます。浄土宗では「なむあみだぶつ」とお念仏をおとなえすることを基本にしています。「なむ」はインドの言葉で「帰依いたします」という意味です。「あみだぶつ」は浄土宗のご本尊。仏教にはお釈迦さまはじめ、大日如来、薬師如来、多宝如来などたくさんの仏さま方がおられます。そのなかで、浄土宗では阿弥陀仏を選び、帰依いたします。
その理由は、お釈迦さまの沢山の教えの中にこういう教えがあるからです。
「ここよりはるか西方に、『極楽』と呼ばれる仏国土がある。かの国には、今現在阿弥陀仏という仏がおられる。この世の命終ってかの国に生まれようと願うものは、一心にかの仏のお名前を呼びなさい。そうすれば、たとえ重い罪を犯したものであっても、必ずかの国に生まれる(往生する)ことができる」
厳しい修行をしたり、沢山勉強をしたり、寺院に多額の寄付をしたり、そういうことのできない方々も、仏のお名前を呼ぶ(念仏する)ことはできるわけで、そういう方々でも必ず救われる、というのが浄土宗の教えです。
というわけで、浄土宗で一番大切なお勤めは「どうぞお導き下さい」という心でお念仏をおとなえすることなのです。それは、「私をお導き下さい」であり、「私たちをお導き下さい」でもあり、また「故人をお導き下さい」でもあります。生きていることの意味とか、死んだらどうなるのかとか、悩み苦しみも含めて全てをお任せする、ということです。
お念仏のとなえ方については、質問・回答11質問・回答13をご参照下さい。
一番簡単な作法(お勤め)は、ロウソクを灯し、お線香を立て(1〜3本。私はいつも1本だけ立てています)、りんを鳴らして合掌、十念をとなえます。
「なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ
なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ なむあみだぶ(息継ぎ)
なむあみだぶつ なーむあみだぶー」
お時間が許せば、お経を上げるのも大変結構です。浄土宗では、『浄土三部経』つまり無量寿経(むりょうじゅきょう)、観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)、阿弥陀経という三つのお経を中心に読みます。しかし般若心経を読むことも、結構なことです。
以上が、浄土宗の立場のお話です。浄土宗寺院をお訪ねになれば、おおむねこのような話が聞けると思います。

ただ、仏縁というのは不思議なものです。もしかすると、貴方様は般若心経に何かご縁があるのかもしれません。そういう感じがなさるなら、お念仏と般若心経を両方お勤めなさってはいかがでしょうか。