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Q&A 156

質問156

仏事一般
教えてください。お寺の名前で“〜寺”“〜院”“〜庵”などありますが、何か違いはあるのでしょうか?
〈回答 156〉 それぞれに由来があります。
「寺」は、中国でむかし官庁をあらわす言葉でした。西域から来た仏教僧を庁舎に滞在させた関係から、僧のいるところを「寺」と呼ぶようになりました。
「院」は、垣をめぐらした建物、の意味。お寺のほかにも「病院」「医院」「学院」「議院」などがありますね。
「庵」は、草葺きの小さな家。僧侶や尼僧が仏さまをお祀りして住む小さな建物、の意味にも使います。

また多くのお寺は、「○○山△△寺□□院」のように、山号・寺号・院号をもっています。
浄土宗総本山は京都の知恩院として知られていますが、「華頂山大谷寺知恩院」といいます。東京芝の増上寺は、「三縁山廣度院増上寺」です。
寺号・院号については上の通りです。山号は、中国で寺院が山中に建てられたことに由来します。

浄土宗の寺院名鑑を開いてみますと、「〜寺」「〜院」「〜庵」の他にもいろいろな名称のお寺があります。
「○○堂」「○○軒」「○蓮社(れんじゃ)」「○○窟」「○○教会」「○○坊」…
それぞれのお寺の歴史の中で、これらの名前がついています。現在、宗教法人としてはどれも同じ一寺院であって、特に区別はありません。

ちなみに、当林海庵は、新しいお寺—開教寺院—ですので、私(住職)が命名いたしました。マンションの中の小さなお寺としてスタートしたところから、「庵」といたしました。

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