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Q&A 36

質問36

仏教
仏教にはクリスマスみたいなお祝いはないんですか?
〈回答 36〉 ありますよ。4月8日、お釈迦さまの誕生を祝う「花祭り」がそれです。
伝えられるところによれば、お釈迦さまは紀元前5世紀、中インドは釈迦族の王スッドーダナと、その妃マーヤー夫人の間に生まれました。マーヤー夫人は結婚後ながく子に恵まれませんでした。二十数年経ったある晩、白い象が右脇から胎内に入る夢を見て、懐妊されました。
やがて臨月が近づき、当時の習慣にしたがって妃は生家に帰ろうとしました。その帰途、ルンビニー園とよばれるところで休息をとります。
春の陽はうららかに、美しく咲きほこる花の一枝を折ろうとしたとき、妃はにわかに産気づき、男の子を生みました。こうして生まれた王子がのちのお釈迦さまです。
このとき、竜王が天から現われ香湯をそそぎ、王子の身体を洗浴した、と伝えられます。
「花祭り」では、この話から、いろいろな草花で飾った花御堂(はなみどう)をつくって、そのなかに安置した小さなお仏像(誕生仏)にひしゃくで甘茶を注ぐ行事が行われます。
「花祭り」は「潅仏会(かんぶつえ)」「降誕会(ごうたんえ)」「仏生会(ぶっしょうえ)」ともよばれており、仏教寺院であれば宗派に関わらず、広く行なわれています。(当庵でもいずれ行ないたいと思っています。)
クリスマスはレストランでカレシ/カノジョとワインでディナー、も結構ですが、花祭りはお寺で甘茶に幕の内弁当、というのはいかがでしょう?

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